ウォーキングを始めるとき、「30分歩けばいい?」「毎日5km必要?」と迷うかもしれません。まずは、今より少し多く体を動かすことから考えてみてください。最初から長い距離や速いペースに合わせる必要はありません。
この記事は成人が健康づくりのために歩く場合の目安です。2026年10月26日に厚生労働省とWHOの資料を確認して、旧記事の時間・距離・速度の説明を見直しました。
最初は生活に足せる短い時間から

まずは「帰宅後に近所をひと回りする」「買い物の往復で少し歩く」など、予定に入れやすい形を考えてみましょう。例として5~10分から試し、負担がなければ少しずつ増やす方法があります。これは一律の運動処方ではなく、始め方の一例です。
厚労省のアクティブガイドは、個人差に合わせて活動を増やし、座りっぱなしを減らす考え方を示しています。長時間まとめて歩く日だけでなく、生活の中で動く機会を増やすことにも目を向けましょう。
「1日60分」は散歩だけのノルマではない
厚労省の成人向けの目安は、歩行と同等以上の身体活動を1日60分以上、1日の歩数では約8,000歩以上です。ここには通勤や家事などの生活活動も含まれ、毎日新たに60分の散歩を足すという意味ではありません。
短い時間の積み重ねでも健康づくりに役立ちます。「20分続けないと意味がない」「必ず30分歩く」と決めつけず、体力に合わせて取り組みます。
厚生労働省:健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(PDF・成人版)
WHOの週単位の目安も参考に
WHOは成人に、中強度の有酸素性身体活動を週150~300分、または同等の高強度の活動などを勧めています。日本の「生活活動を含む1日全体の目安」とは示し方が違うため、数字だけを足し合わせる必要はありません。
身体活動は心身の健康に役立つとされていますが、決めた時間を歩けば必ず減量できるという保証ではありません。
距離と所要時間はペースで変わる
距離の計算では「時間=距離÷速さ」を使います。例えば時速4kmなら1kmは15分、5kmは75分。時速5kmなら1kmは12分、5kmは60分です。信号待ちや休憩を含めない計算例で、おすすめの距離を示した数字ではありません。
旧記事にあった「5kmなら229kcal」という一律の数字は外しました。消費エネルギーは体重、歩く速さ、坂道の有無などで変わるためです。
速さより、続けられる負担を確かめる
時速6~7kmを全員の目標にする必要はありません。無理に歩幅を広げたり速さを上げたりせず、まずは歩き慣れた道で負担を確かめてみてください。歩数や時間を記録すると、前より少し動けたかを振り返りやすくなります。
専用の高価な道具をそろえる前に、歩きやすい靴と動きやすい服で始める方法もあります。スマートフォンの記録を見るときは、安全な場所に立ち止まって確認しましょう。
続け方は、生活の中で選ぶ

朝が忙しければ夕方に、まとまった時間がなければ短く分けて。例えば、同じ道が退屈ならコースを変える、家族と歩く日をつくるなど、自分が続けやすい工夫を探せます。
「食前が必ず痩せやすい」「朝なら効果が最大」といった時間帯の断定は、この記事では行いません。予定と体調に合う時間を選ぶことを優先してください。
体調が悪い日は距離を追わない
胸の痛み、めまい、冷や汗、強い関節痛などが出たら運動を中止し、必要に応じて医療機関へ相談してください。持病や運動制限がある場合は、始め方を主治医に確認します。暑さや湿度、水分補給にも注意が必要です。
厚生労働省:身体活動・運動を安全に行うためのポイント(同PDF)
時間や歩数の目安は、できなかった日を責めるためのものではありません。まずは続けられる量を見つけ、体調に合わせて積み重ねていきましょう。